学生が自己分析や企業研究、志望理由の作成などを経て、いざ面接を受けるとなった時に、
「逆質問で何を言ったらいいのかわからない」という声を多く聞きます。
しかし、面接の最後には必ずと言っていいほど「最後に何か質問はありますか?」と聞かれます。
そもそも人事の方は逆質問がある前提で聴いてきています。
5年とか10年とか長く働くかもしれない企業に対して、質問をしないことは
「会社について興味がない=志望度が低い」
という印象を持たれてしまう可能性もあります。
逆質問は、数少ない「聞かれることが分かっている質問」でもあるので、
ピンチなのではなく、自分の事をアピールできる大チャンスになります。
逆質問の場を利用して、学生様が内定獲得に近づけるようなご支援ができるように、
逆質問のポイントについてお伝えしていければと思います。
■逆質問の2つのポイント
逆質問においてのポイントは大きく2つに分けることが出来ます。
①単純にわからないところを聞く(調べてきたことが伝わる)
逆質問は企業研究あってこそになりますので、企業研究ができていないと当然質問もできません。
企業研究ができていればいるほど、より質の高い逆質問に近づきます。
ここで企業を調べていくうえで、「わからないこと」は企業に直接聞くチャンスになります。
なので、わからないことは積極的に質問をしていきましょう。
わからないことだけを質問するときに、意識する必要があるのが、「前置き」です。
仮に、
「御社のHPにあった〇〇なんですが、ちょっと調べても具体的な事例がよく分からなかったのでもう少し詳しく教えていただいてもよろしいでしょうか?」
という風に、調べてきたけどわからなかったということがお伝えできれば、企業側も
「あ、ちゃんと調べてきてくれているんだな」
と感じて、意欲を持っていると感じやすくなります。
なので、前置きを意識しながら
わからなかった部分を解消する時間に使っていただくのもいいかなと思います。
②事業内容についての質問
学生の中には、「事業内容どれも同じに見えてしまう」という風に考えている方もいらっしゃいますが、事業内容にこそ、企業ごとに差別化するためのポイントが隠されています。
事業内容について質問する際は、競合他社と事業内容を比べてみると良いかと思います。
「この企業ならでは」という点を作れるとより良いです。
ここでは、以前お伝えした。3C分析を使うことが出来ます。
例えば、自動車業界のA社B社がいて、どちらも車を作っているとします。
A社はより最先端で全ての工程にロボットを使って車を作っているのに対して、
B社はところどころ手作業で行っているところがあります。
これを比べてみると、
「なんでところどころ手作業で行う必要があるんだろう?」
だったり
「絶対全部ロボットにしたほうが生産的なのになんでだろう?」
などの疑問が出てくると思います。
ここで初めて事業内容の質問ができます。
ちなみに、事業内容のちがいに、企業としてのこだわりや思いが現れるケースがあります。
どうしてその事業をやろうと思ったのか、どんな悩みを解決したくてこの事業を行っているのかなど様々な企業の思いも聞くことができます。
その思いと学生自身の思いがマッチすれば、「働きたい」と思えるような会社にもつながるのではないでしょうか?
逆質問をしてより会社のことを知れば、自分に合う会社かどうか判断することもできます。
このように、競合他社と比較をしながら、事業内容についての質問も1つは用意ができるといいかなと思います。
■逆質問でしない方がいい質問
逆に、「この質問をしたら人事の方にマイナスの印象を与えてしまう」という質問も存在します。
それは条件面とか福利厚生に関する質問です。
条件面の質問というのは、例えば
「残業はどのくらいですか?」
「年収はどのくらいですか?」
などの質問です。
このような、外面の質問は企業に悪い印象を与えてしまう可能性があります。
「自分に何を与えてくれるか」というのは、学生にとって当然大事にしたいポイントになります。
例えば大学選びのように、「お金を払ってサービスを受ける」場合でしたら、
「偏差値は?食堂おいしい?図書館は年中つかえる?就職率は?駅からの近さは?」
などと、外面の質問をしてもいいのですが、
仕事を始めてからはそれが逆になってしまいます。
「お金をもらって、サービスを提供する」という立場になるので、受け取ることだけ考えてしまっていると思われないような意識が必要になります。
どうしても気になる場合は、選考と関係のないタイミングや内定を取ってから前置きを添えて聞いてみるといいのかなと思います!
また、小技の逆質問はメモ帳などに用意しておくのも良いと思います。
面接の際に
「いくつか考えてきたものがあるのでメモを見ながら質問させていただいてもよろしいでしょうか?」
と、許可をとってから用意してきたメモをもとに質問をしてみるのもいいと思うので、
是非参考にしてみてください。
■終わりに
いかがでしたでしょうか。
逆質問は、本当に重要になります。
「面接のパフォーマンスはあまり良くなかったけど逆質問がすごく的を射ていて素晴らしかったから合格した」
なんてケースもあります。
反対に、
「面接のパフォーマンス良かったのに逆質問が一個もなかったから不合格」
というケースもあります。
逆質問は合格を左右する重要な武器になりますので、学生様がしっかりと準備をして臨めるようにご支援していただけたら幸いです。