昨年末に、2022卒のジェイックの内定者と、オンライン就活の乗り越え方について話す機会がありました。オンラインが主流になって良かったこと・苦労したことなどそれぞれの経験を細かく教えてくれたのですが、意見の中に、「オンラインばかりで就活へのモチベーションが下がることがあった」という声がいくつかあったのです。
詳しく話を聞くと、就活のほとんどが自宅での活動で私生活との切り替えが難しかったり、就活仲間や困ったときの相談相手がおらず、悩んだときに解消しきれず煮詰まったりしてしまうことが多かったとのことでした。
オンラインになることでのモチベーションへの影響は、最近の調査でも示されているようです。
・オンライン化はモチベーションに影響する?
就活生と少し変わりますが、株式会社ネクストレベル(縁結び大学)の調査によると、テレワークを経験している人の70%は「仕事のモチベーションを保ちにくい」と不安に感じているというデータがあります。
縁結び大学 テレワークとモチベーションに関するインターネットアンケート より
https://jsbs2012.jp/date/telework-motivation
オンライン化によりモチベーションの低下を感じる人が多いように、就活でも同様にモチベーション・集中力が下がる人が増えてきてると考えられます。なぜオンライン化がモチベーション・集中力を下げるのかについては、冒頭でご紹介した弊社の内定者の意見「私生活との切り替え」「悩みを話せる相談相手の有無」が、共通の原因のひとつであると考えられます。
このことに関して、弊社が支援する就活生からも下記のような声をいただくことがありました。
◆私生活との切り替えが難しい
・自宅から説明会や面接への参加するので、私生活から上手く切り替えできないまま参加してしまい、結果として、あまり集中できずに時間だけ過ぎてしまった時もあった。
・寝起きですぐに参加したことがあり、頭が回らなかった。
・説明会などの時は、正直他のことをしながら参加もできてしまい、ちゃんと聞けてなかったことがあった。
◆悩みを話せる相談相手が身近にいない
・オンラインだとなかなか重い悩みを相談しにくい。
・就活仲間との出会いがない。就活セミナーなどで出会う人も、終了したらすぐ退出してしまって話す機会が全然ない。
・複雑な悩みなどはチャットだと長文になってしまうため、相談しづらい。
このように、オンライン化の影響で就職活動に集中する環境を作ることが難しくなったり、学生がひとりで就活を進めたりする機会が増えたことで、モチベーションを切らしてしまう学生もいます。
今回の記事では、オンライン就活下でモチベーションを自ら維持させるコツついて、リアルな経験を話してくれた学生たちの解決策をもとにご紹介していきます。
◆就活のモチベーションを自ら維持するコツ4選
・就活!遊び!メリハリのあるスケジューリング
まず一つ目に重要なコツは、この日は就活!この日は遊び!と決めて、それ以外の予定は一切入れないようなスケジュールの組み方を心がけることです。メリハリのある予定を組むことで「就活day」には選考に集中でき、反対に「遊びday」では思いっきり遊んでリフレッシュできます。実際に内定者も、休息日をつくり思い切ってリフレッシュする時間をしっかり予定に入れることで、前回の就活dayのモヤモヤなどを持ち越さずにまた選考に挑むことができたようです。
一見、就活のスピードを止めてしまうような休息ですが、休息日をつくり思い切ってリフレッシュすることの重要性は、イリノイ大学とジョージ・メイソン大学が2016年に研究して発表した内容でも実証されているようです。
休息を取る際には、仕事(やるべきこと)についての思考・行動は完全に遮断した方が、リラックス効果がより高くなり、疲労感がより減少しやすいと言われています。たとえ仕事(やるべきこと)と無関係なことでも、意志力や集中力を使う作業をすれば、逆に疲労度を高めてしまいます。時には、思い切って『就活について考えない日』を設定しておくのも良いかもしれないですね。
・オンラインだからこそできるスケジューリング
オンライン説明会・選考であれば、同じ日になるべく予定を固めて、就活に集中する日にしてしまうのが上手くいったポイントのようでした。1日で何社もの話を聞けたり、選考を受けたりすることができるのは、移動時間のかからないオンライン就活だからこそ叶う予定の立て方です。就活のスイッチが入っている日は集中して企業との接点を多くつくりましょう。
とは言え、1日に予定を詰め込みすぎると頭がパンクしてしまう、という学生も少なくはないです。その場合は、必ずその日の夕方や夜に、今日会った企業の情報を整理する時間をつくるとよいでしょう。当日中に行うことで、翌日や次の「就活day」もスッキリした状態で過ごすことができます。
・就職課・エージェントなど外部への相談相手をつくっておく
オンラインが中心の就活となり、相談相手がいない学生も多くいます。就活生本人と選考企業の二者間のやり取りばかりになり、企業には聞きにくい悩みを解消できずに溜め込んでしまう方も中にはいらっしゃいます。
実際に弊社で行う就職イベントに来た学生からも、「面接に通過せず悩んでいたが、FBをもらえてよかった」「どこで躓いているか、改善点がわかった」という声も頂きます。
就活生同士が集まるイベント・お悩み相談会など、進み悩む部分を共有できる場所や相手をつくっておくことで、悩みを溜めすぎず、すっきりした状態で選考にも挑めるのではないでしょうか。
・外の空気を吸う
些細なことですが、外の空気を吸うこともモチベーション維持につながります。例えば、家の周りを散歩してみる、家族と話をする、10分間のランニングをしてみる、など。家から出ることができない場合は、友人とZOOMなどを介してコミュニケーションを取ることも、実際にされていたそうです。
オンラインで選考を受けていると、どうしても自宅や自分の部屋から一歩も出る機会が少なくなりがちです。ほんの少しの時間でも、外の空気に触れたり、誰かと話をしてリフレッシュすることで、気持ちを切り替えて次の選考に挑むことができるのではないでしょうか。
◆おわりに
2022卒のコロナ禍での採用市場から、企業の採用オンライン化・学生の就活オンライン化の整備が急速に進みました。ワクチン等の体制も整いましたが、ウイルスの変異による新種の蔓延なども懸念され、いつまたオンライン中心の生活になってしまうのか予測もできない世の中でもあります。そのため採用市場の未来も、オンラインの手段がなくなることは考えにくいと想像ができます。
だからこそ、どんな状況下でも就活生がモチベーションを自ら維持して、自身の未来をしっかりと考えることが、今の就活戦線にいる就活生には必要ではないでしょうか。
<ジェイックの新卒就職支援について>
弊社の新卒学生への就職支援では、学生のニーズに適した支援を各就職支援課の皆さまと一緒に行っております。コロナ禍に生きる学生も、日常は決して就活だけではなく、普段の授業、卒業研究、アルバイトやサークル活動など、様々な「やるべきこと」「やりたいこと」で埋め尽くされているのではないかと思います。弊社で開催をしている『新卒カレッジ® Web面接会』は各大学様とのお打合せのもとで企画をしておりますが、「より効率的に就活を進めるには?」という学生の関心事に合わせて、より学生が参加しやすい形式でのイベント開催を考えております。
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