~はじめに~
就職活動も、いよいよ終盤戦に入ってきました。
10月を過ぎると、公務員や教員採用試験で頑張っていた学生が切り替えて、民間の就職活動に加わってきます。それでも、多くはこれまで頑張ってきた方々ので、民間の就職活動もスムーズに行くことが多いです。ですが、その一方で、まだまだ苦戦している学生の中には、自分の中の考えをこじらせてしまい、中々前に進めていない学生もいることが分かってきました。
これからお話しする学生の本音は、10月以降に弊社の就職活動における研修に参加してくれた348名の学生の声を聴いて分かったことです。【学生の声1~3】では、学生のお話しを聴く中で、より多かった声を反映し、一部抜粋して掲載しています。もしかしたら、内定報告のない学生たちの本音の一部が隠れているかもしれません。
内定式後、就職活動に苦戦している学生の本音
【学生の声1】面接をしたことがない!考えが先行してしまって動きだせない
【学生の声2】内定はあるけれど、内定先が納得できない
【学生の声3】面接が苦手!本当にこれでいいの?極度の緊張症
【学生の声1】面接をしたことがない!考えが先行してしまって動きだせない
学生の中には、この時期になってもまだ、「面接をしたことがない」という学生が多くいいらっしゃいます。「そんなことあるの?」と思う方も多いかもしれません。しかし、学生はその「1歩」を踏み出せないで悩んでいるのが現状なのです。
例えば、こんな声が聞こえてきます。
「真剣に就活をしていなかったんです。自分と向き合えなくて…」
「周りが内定取っていく中、焦りや不安が多いんです。焦りがあるのに、そんなに頑張って就活してない自分もいて。軸が定まってないから、よくわからなくて…」
「説明会は受けるんです。でも、ただ企業を見るだけで、その先が中々進まなくて…」
「就活を続けているですが、やりたいことが見つからないんです。」
「もう、、、就職活動って何から手を付けていいか分からなくなってしまいました…」
これらの声を挙げている学生が苦戦している共通ポイントは、頭でっかちになってしまい行動に移せなくなっているということです。頭の中では色々考えてしまう。それで不安になって、先に進めない。いくら自分で考えても、答えがでないという状況になっているので、このタイプの学生には1つずつ就職活動について、ひも解いて、行動してもらうことが大切です。
例えば、
ステップ1 なぜ、就職活動をするのか?を考えて自分なりの答えをだしてもらう
ステップ2 就職活動の「軸」を整理する(自分はどんな会社に内定がでたら納得するのか)
ステップ3 企業にアピールするポイントを最低限用意する/自信をつける(自己PR・学生時代に頑張ったこと・仕事の価値観・強み、弱み等)
ステップ4 スケジュールをみて、どこまでに内定をとるかを決める
ステップ5 受ける企業をピックアップする→申し込みをする
ステップ6 申し込んだ選考の対策をする
ステップ7 選考の振り返りをしながら、就活のスケジュール(進捗)確認をして次の行動を決める
→その後ステップ4~7の繰り返し
一見、当たり前のことを書いているかもしれませんが、これを1つ1つ出来ているかを可視化し、自分で実践してみる。また、自分で実践が難しければ、誰かにサポートしてもらいながら確実に行動に移すということをしていかないとずっと、動きが止まったままになってしまいます。
【学生の声2】内定はあるけれど、内定先が納得できない
その次に、多かった声は「内定はあるけれど…」という声でした。例えばこんな声です。
「2社内定(アミューズメントと引っ越し)はもらったが納得がいかない。できれば、日曜日休みを希望しているので、条件にあった企業を探したい。」
「内定はとったが、採用地域が東海地域で小売業だった。場所懸念で辞退したい」
「ホテルから内定ありだが、賃金低めで一人暮らしだったので辞退したい」
「1社内定承諾済みがあるが、給料低くいことが納得いかず続けている。IT業界、年俸制でボーナスなし。住宅手当もないから不安。」
「内定1社を持っていて内定式にも参加した。でも会社の対応が不安で、視野を拡げたい」
「内定を数社もらっているが、自己分析(やりたいこと)があまりできておらず、自分に向いているか不安、さらに幅を広げるために企業をみてみたい。」
上記を見ても分かるように、今年は特に、内定をとったが、
条件面が不安
対応が不安
仕事が向いているか不安
という理由で、この時期も就職活動を続けている学生が多くいました。
「内定とっているからいいじゃない?」とも思いますが、学生にとっては人生を掛けた大切な選択です。ただ、やはり内定辞退をめぐっては、毎年様々な問題もあります。そのため、学生をサポートする身としては、内定を承諾する前の段階で、「この会社なら大丈夫!」と思える企業に出会い、内定獲得できるようサポートしたいものです。
【学生の声3】面接が苦手!本当にこれでいいの?極度の緊張症!?
そして、意外にも多いのがこんな声でした。
「面接が苦手。自分で面接が通るとは思えない。」
「グループ面接だと、相手のほうが凄く見えて、逆に不安になる。自分は結構考え込んじゃう、すぐ答えられないから悩む。周りがすごい人だと自分のよさ発揮できなさそう、、、と尻込みしてしまう。」
「今までの面接全滅。普段は普通に話せるのに、面接になると急にはなせなくなってしまう。」
学生の中で、面接に苦手意識を持っている=就職活動に苦戦するというパターンに陥っている方が多くいました。このタイプの学生とやりとりをすると、面接に苦手意識を持っている方のなかでも、傾向によって2つのタイプに分けることができます。
パターン1 面接に対する意識を変えてみたら、一気に上手くいくタイプ
パターン2 そもそもコミュニケーションが苦手で、根気強く練習が必要なタイプ
パターン1の場合は、学生と話す中で少し意識を変えてあげれば劇的に状況が改善する場合があります。
例えば「怖い男の方が苦手で、、、面接官が出てくると緊張してしまします」という学生には、「どんな面接官も同じ〔人〕だよ。その方も、帰ったらお子さんとかいて、デレデレしてるかもしれないよ~」という話をしたり、「相手にどう思われているか考えると、どうしても緊張してしまって…」という学生には、「自分に矢印が向いている時は、緊張しやすいんだ。しかも自分に矢印が向いている時は、自分のことで頭がいっぱいだから、面接での話も支離滅裂になってしまうケースが多いんだよ。ちょっとでいいから、相手に意識を向けてみて。例えば、こんな貴重な時間を作ってくれてありがとう!自分の伝えること1つでも持ち帰っていただけたら嬉しいです!という気持ちで面接に臨んでみるとか、相手にちゃんと伝わっているかな。とか相手を意識すると緊張が少しやわらいだりすることがあるよ、あとは、アルバイトとかしている時を思い出してみて。その時は、自分のこととか考えている暇ないでしょ。どちらかというとお客様がどうしたら喜んでくれるか。とかを考えているはず。その感覚で面接もしてみるといいよ。」とお話ししてみたりすると、たった少し意識を変えてみるだけで上手くいく学生もいらっしゃいます。
そしてパターン2の場合は、もともと持っていらっしゃる性格や、長年の癖に基づくものが多いため、面接の練習に根気強く付き合い、少しずつ成長していくことが重要です。練習すればするほど、内定が近づきますので、とにかく出来たことを1つ1つ確認しながら二人三脚でのサポートが必要となります。
~まとめ~
いかがでしたでしょうか。まだまだ就職活動に苦戦していらっしゃる学生はたくさんいます。もちろん、個人で事情は違うと思いますが、1つでも、今後の施策の参考になる話が出来ていれば幸いです。
最後の最後まで、学生の可能性を信じてサポートして参りましょう!