なんといっても、面接(特に、一次面接)においては第一印象は評価の必須ポイントです。
いくら自己PRの内容や志望動機が素晴らしくても、
第一印象が残念だとそもそも面接において話を聞いてもらえません。
しかし、学生からの就職相談は、「自己PRを添削してください」や「志望動機が不安です」等、
中身についての相談が多くありませんか?
今回は学生に第一印象の大切さを伝える方法と第一印象の指導の仕方について簡単にお伝えします。
『第一印象』の大切さの伝え方
人との関係性は、わずか4分で決まってしまう
アメリカの心理学者レナード・ズーニンは、相手との関係性は出会って4分間以内で決まってしまうと論じています。(「初動の4分間(ザ・ファースト・フォー・ミニッツ))
具体的には、他人と出会って、3秒で第一印象が決まり、挨拶や名刺交換などをする30秒で次の印象が決まり、
話を始めて3分で相手との関係性が決まるというものです。
面接において最初の3分33秒は、入室して、自己紹介をして、
最初の質問を受けた(多くの場合自己PR)位の時間です。
最初の入室のところだけで、第一印象は決まるといっても過言ではありませんし、
自己PRが終わった段階で、既にその後の学生を採用するかどうかの
大半が決まってしまっているかもしれません。
感情・気持ちを印象づける
先ほどは最初の3分間について、お話をしてきましたが、
次に面接官に話の内容を的確に伝えるために印象が大事であることを解説します。
「メラビアンの法則」というものをご存知でしょうか?
「メラビアンの法則」とは、
「感情や気持ちを伝える時に、どんな情報に基づいて、印象付けられるか」を
数値で表現した法則になります。
「メラビアンの法則」
・「見た目、表情、しぐさ、視線等」の視覚情報:55%
・「声の質、話す速さ、声の大きさ、口調等」の聴覚情報:38%
・「言葉そのものの意味、話の内容等」の言語情報:7%
なんと、視覚情報・聴覚情報は9割を占めているのです。
具体的には、いくら言葉で「嬉しいです。」と言っていても、
表情が暗かったり、声のトーンが低かったりすると、
受け手は「嬉しい」という言葉の意味ではなく、それ以外の要素で、
「落ち込んでるな」「辛そうだな」という印象を受けてしまう。ということです。
つまり、先にお話した「3・3・3の原則」と併せて考えると、最初の3秒で第一印象が決まります。
入室時の「よろしくお願いいたします」この一言を発するときに、
どんな表情でどんな声のトーンで挨拶をするかによって、
どんな気持ちで面接に臨んでいるのか、面接官に伝わっているということです。
「表情」と「声」。
ここをしっかりと対策することで印象はグンと良くなるため、
面接時は意識的に「表情と声」をうまく伝えられるようご指導されることをお勧めいたします。
『第一印象』の指導方法
見た目・表情・声の強化の仕方
特に入室後の3秒は「表情と声」ここを意識して入室、
入室して3分間はオンライン・対面問わず、明るくハキハキ喋れるように指導します。
【見た目】
見た目に関しては、第一印象において非常に重要なポイントとなります。
下記ポイントができているかを確認しましょう
・髪型(清潔感があるか。伸びすぎていたり顔にかかったりしていないか。)
・ひげ(きちんと剃ってある、または整えられているか。)
・化粧(清潔感があるか。場に合った化粧になっているか。)
・におい(汗などのにおいはしないか。香水は付けすぎていないか。)
・つめ(きちんと整えられているか。汚れなどはないか。)
・姿勢(猫背になっていないか。)
・服装(場に合っているか。シワや汚れなどはないか。)
【表情】
笑顔の作り方の練習方法1
①頬の筋肉を目じりに向かって引き上げるように口角をあげてみてください。
②口の両側にできる「ほうれい線」がはっきりと八の字ができるようにし、
継続して笑顔を保てるようにしてみましょう!
笑顔の作り方の練習方法2
①割り箸を用意します。
②割り箸を横にして、上下の歯で挟みます。
③鏡を見ながら、割り箸よりも口角が上に来るように、口角を引き上げます。
④そのまま割り箸を抜きとります。
POINT「歯を見せて笑う」
上唇が上の方に引っ張られるようにし、上の歯が6~8本見えるようにしましょう。
このとき、下の歯が見えるとと下品に見えてしまうことがあります。
下の歯は見せないように気を付けて下さい!
日本人は、口角が下がっている人が多いと言われています。
普段から、意識的にトレーニングしてみて、いつでも笑顔が引き出せるようにしましょう!
【声】
①自身の声を録音して聞いてみる
意外と低かったり、元気がなかったりしませんでしたか?
現在地を知るといった意味でも、是非自身の声を録音して聞いてみてください!
②ドレミの音階を意識
ドレミの音階を発した時に、下のドの音階ではなく、上のドの音階で話をしてみると
トーンがあがり、明るい印象に受け取ってもらえることができます。
面接前に「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」を発して臨むようにしてみてください!
③練習は、150%の声の大きさで
面接本番は誰しも緊張するものです。緊張したときに声まで小さくなってしまうと、
どうしても元気がないなという印象を与えてしまいがちです。
150%の音量で話すように心がけましょう!
本番の緊張で7割の力しか出せなくかったとしても、150%で普段から練習することで、
その7割の105%の力で話すことができます。
よりよい印象を与えることができますので、是非試してください。
まとめ
第一印象がなぜ大切なのか、どの様に具体的に指導すればよいのかをお伝えしました。
いかがだったでしょうか?
一次面接で悩んでいる学生様はまだまだいらっしゃいます。
何度も一次面接に失敗してしまう場合、
面接の受け答えの中身ではなく、印象の問題かもしれません。
印象さえ改善ができれば、勢いづいて二次・三次とトントン拍子で進むパターンもあります。
もし、一次面接がなかなか通過しない、自己PRも企業研究も志望動機も準備しているのに
上手くいかない原因がわからないといった学生さんがいましたら、
是非、印象面も確認をしてみてください。