就活を始めたばかりの3、4年生が「自分に合った企業」を見つける方法について以前お伝えしました。
そこで、就活とは
まず自己分析をして、自分の円を大きくする。次に企業研究をして社会の事を知ることで企業の円を大きくする。2つの円が大きくなると、そこに接点が生まれる。その接点を、企業に面接で志望動機としてお届けする
この接点が大きければ大きいほど、しっかり自分に合った企業を選べるので、幸せに働くことができる。学生にとって、内定を取って幸せであり続けることが最終目的であり、その働き方をするために、2つの円を拡げていきましょう。
ということだとお伝えしました。
今回は「企業の円を拡げる」ための「企業研究」について3つのポイントにまとめてお伝えしたいと思います。
■企業研究の目的とポイント
就活を始めたばかりの学生の中には、
「そもそも企業研究とは何をすればいいのか、何のためにするのか」
と考えている方も多いかと思います。
企業研究の目的を一言でいえば、「自分に合う企業を見極め、内定を取ること」です。
「自分に合う企業を見極める」という部分についてはその企業の特徴が、自分の強みに合うか、そして自分の価値観に合うか、2つの観点で考えてみてください。
「内定を取る」という部分についてですが、学生がどれだけ「この企業は自分に合う!」と思っても内定をもらえなければ意味がありません。
つまり、「自分に合う!」と思った理由を選考で面接官に伝える必要があります。
どこがどのように合っているのかを具体的に理解すること、そしてそれを相手にわかりやすく伝える方法、こちらも2つの観点で考えるようにしましょう。
学生が自分に合う企業を見極め、内定を取るための企業研究のポイントとはズバリ、「企業の外面だけでなく、内面をみる」ことです。
企業の内面、外面とはたとえばこのようなものです。
イメージしやすいように、友達作りで考えてみましょう。
あなたは、新しい学校に入学して初日、とても緊張しながら登校しました。意気揚々、気合を入れて、初めて自分の教室の扉をあけ、席に座ると、隣の席のAさんが話しかけて来ました。
Aさん「今日からよろしくね。君の両親は何の仕事をしてるの?過去の模試の成績はどうだった?部活は?ほかに友達は?」
という具合にステータスのようなものを矢継ぎ早に聞いてきます。あなたが質問に答えると、
Aさん「そうなんだ。親が経営者で、偏差値も高く、サッカー部で、有名人の友達がいるのか。じゃあ、友達になろう!」
さあ、あなたはこのAさんと友達になりたいと思いますか?
続いて、後ろの席のBさんが話しかけてきました。
Bさん「今日からよろしくね。趣味や好きなものは何かある?休みの日とかなにして過ごしてる?ちなみに僕はカラオケが好きで、毎週のように行っているよ」
と、趣味や休みの日の過ごし方を聞いてきます。あなたが質問に答えると、
Bさん「そうなんだ。君も音楽好きでカラオケによく行くんだね!じゃあ、好きなバンドの話とかしてみたいな。今度の休みによかったら一緒にカラオケも行こうよ!」
さあ、Bさんとは友達になりたいと思いますか?
多くの方が、AさんとBさんであればBさんと友達になりたいと思うのではないでしょうか?
これをぜひ、学生と企業の関係にも置き換えて考えさせてみてください。
もちろん、外面の好みも人それぞれですので、しっかり学生自身が自分の好みを持つことは悪くありません。
ただ、
「○○業界だから」
「有名な○○社だから」
「社員数が多くて安定してそうだから」
このような理由で志望された企業はどう感じるでしょうか?
もちろん、外面も大切なのですが、あくまで自分の心のうちにとどめておく「好み」と捉えておきましょう。
自分と企業の相性を図るためには、「理念、社風、やりがい、キャリア」など、企業の内面と自分の強み、価値観をすり合わせることが大切です。
■企業研究のフレーム
次に2つ目の「企業研究のフレーム」についてお伝えします。
企業研究は、情報収集するだけでなく、企業同士を比較する、あるいは自分と照らし合わせて接点を見つけるということがゴールです。
そのため、大切な項目や見比べたい項目に絞って情報収集を行い、なるべく簡素化して、同じフォーマットで見える化するのがおすすめです。
下の図のフォーマットを参考に、企業ごとの特徴をまとめていきます。HP、採用ページ、事前にもらった資料などから情報を抜き出していきましょう。
次に、事業内容や仕事内容の理解をより深めるために、業界や職種、商品名などで検索したり、同業他者のHPや採用ページと比較してみましょう。
また、理念に関しては、経営者や社員のインタビューや特集記事などがある場合もありますので、社名や商品名で検索した際は検索結果の2〜3ページまで見るようにしましょう。
そして、企業研究で大事なことは、このすべてを調べて埋めることではありません。
これが目的ではないです。
分かる部分をしっかり埋めて準備している事、分からない部分がどこなのかを分かっている事が大切です。
調べてもわからなかった事は逆質問等で質問できるようにしっかりとメモを取るようにすると良いかと思います。
■企業研究後にやるべきこと
最後に3つ目の「企業研究後にやるべきこと」についてです。
企業研究の目的は「自分に合う企業を見極め、内定を取る」事とお伝えしました。実は、このフレームに沿って企業情報を収集するだけで企業研究が終わっている方がとても多いのですが、目的を考えるとこの後がとても大事です。
企業研究後には必ず次の2つまでやりましょう。
①活躍するタイプや求める人物像の言語化
②自身の強みや価値観との共通点探し
この2つです。
参考までに、ジェイックの企業研究結果から共通点探しまで見てみます。
下記がジェイックの企業研究結果となります。ここまではHP、採用ページやサービスページで分かる情報です。
新規事業が多い→活発、行動力が求められるのではないか?
行動力のある人は活躍できそうだ。
成長、貢献、変化が大切→変化のスピードについていける人などがいるのではないか。
変化がある程度楽しめる人の方が活躍できそうだ。
職種間のチームワークが就職支援には重要→チーム志向
チームで何かを成し遂げることに強みがある方が、力を発揮できそうだ。
このように活躍する人・求める人物像などは企業理念などから導き出しやすいので
ぜひこのあたりを入念にチェックをしていくといいのではないかなと思います。
そして、②自分の強みや価値観と結び付けてみましょう。
ここで、自分の弱みが障害になりそうな部分も把握しておくとより良いです。
下の図のように、強みや価値観と求める人物像を紐づけてみるといいのかなと思います。
ここで、結びつくもの、つまり、共通点が多ければ多いほどその企業が「自分に合っていそうかも!」と、思えます。
ぜひこのような形で企業研究をやってみていただけたらと思います。
■終わりに
いかがでしたでしょうか?
学生が「自分にあった企業」を見つけるにあたって、企業研究はとても重要なステップとなります。
就活を始めたばかりの学生の支援のヒントになれば幸いです。
お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。